現役探偵が教える「離婚してほしい」と言われた時にまずやるべきこと

日本では、一度結婚した夫婦が離婚するためには、民法770条1項に定められた「法定離婚事由」に当てはまる必要があります。

その内容は以下のとおりです。

・不貞行為（デートでは不可。肉体関係がある場合）
・悪意の遺棄（生活費を渡さず家を出るなど）
・3年以上の生死不明
・回復の見込みのない強度の精神病
・結婚生活を続けられない重大な事由（DV、モラハラ等）

この中に「別居」と明記されている項目はありません。つまり、たとえ配偶者が別居していても、すぐに離婚が成立するわけではないのです。

もちろん、何年も長期間（目安は5年以上）別居が続くと、「婚姻関係が破綻している」と判断されるケースもあります。

しかし、別居が始まったばかりであれば、慌てる必要はありません。誕生日や記念日など、連絡が取りやすいタイミングを利用して、適度に関わりを持っていくと良いでしょう。

夫婦関係が揺らいでも、そこから関係を立て直したケースは少なくありません。離婚回避に成功した多くの夫婦が、実際に行っていた主な行動を紹介します。

浮気が絡んでいる場合、「今回は許す」という人もいれば、「絶対に許せない」という人もいます。

もしあなたが再構築を望むなら、感情的にならず、一度冷静な態度で様子を見ることが重要です。

浮気にもさまざまな程度があり、非日常を楽しむ一時的な過ちの場合、相手が落ち着くと状況が変わることもあります。

暴力的な言動は絶対にNGです。あなたの不利になるだけなので気をつけましょう。

突然「離婚したい」と言われたとしても、その前から相手は不満やストレスを抱えていることが多いものです。

最近夫婦の会話が少なくなっていないか、相手の家事・育児・仕事の負担に気づけているかを一度振り返ってみましょう。

相手の気持ちに寄り添うコミュニケーションを意識し、少しずつ関係を整えていくことが大切です。

離婚を切り出されたショックは大きく、一人で抱え込むと冷静な判断が難しくなります。

信頼できる友人に話を聞いてもらうと、気持ちが整理され、落ち着いて行動がとれるようになります。

友人がいない場合や頼れる人が近くにいない場合は、市区町村の相談窓口や離婚カウンセラーを活用するのも有効です。

友人には相談できても、法律的な部分までは対応できません。

離婚原因や手続き、あなたが取るべき行動を知るためには、弁護士に相談するのが最も確実です。

また、相手の浮気の有無など状況がつかめない場合は、探偵や興信所へ相談すると、状況把握の大きな助けになります。

「勝手に離婚届を出されたらどうしよう…」と不安な人もいるでしょう。離婚届はシンプルな様式のため、相手があなたの分を勝手に記入して提出するリスクがゼロとは言えません。

そうした不測の事態を防ぐためにあるのが、離婚届の「不受理申出」制度です。

本籍地の役所で提出でき、費用は無料です。事前に出しておけば、勝手に離婚届を受理されないようにすることができます。

なお、配偶者の承諾なく離婚届を提出する行為は、犯罪に該当します。

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いかがでしたか。突然「離婚したい」と言われても、すぐに悲観的になる必要はありません。日本の法律では、離婚を望まない側にも大きな保護があります。

さらに、不受理申出という制度を活用すれば、一方的な離婚を防ぎやすくなります。

また、弁護士の無料相談なども積極的に利用し、専門家の意見を聞くことで心が落ち着くことも多いものです。一人で抱え込まず、できるところから行動していきましょう。