心不全と聞くと、重大な病気と感じるものの、具体的にどのような症状が起き、どんな怖さがあるかなどわからない人も多いのではないでしょうか。
実際に心不全をある程度以上知っている人の割合は44.2%にとどまったという調査結果もあり、その認知度は十分とは言えない現状がうかがわれますまた、最近ではAIなどのテクノロジーによって心不全の早期発見や診断、疾患予防を実現しようという研究が進められているんだとか。
こうした心不全に関する医療と診療の未来について議論するべく、アストラゼネカ株式会社とEXPO 2025 英国パビリオンは、7月30日(水)に「心臓フロンティア~心不全ゼロの未来へ~」と題した市民公開講座を開催しました。
実際に心不全をある程度以上知っている人の割合は44.2%にとどまったという調査結果もあり、その認知度は十分とは言えない現状がうかがわれますまた、最近ではAIなどのテクノロジーによって心不全の早期発見や診断、疾患予防を実現しようという研究が進められているんだとか。
こうした心不全に関する医療と診療の未来について議論するべく、アストラゼネカ株式会社とEXPO 2025 英国パビリオンは、7月30日(水)に「心臓フロンティア~心不全ゼロの未来へ~」と題した市民公開講座を開催しました。
心不全の基礎知識について専門医が解説!

イベントは二部構成で、前半は国際医療福祉大学教授の小室一成先生による循環器病、特に心不全の現状と課題について詳細な説明がありました。
循環器病は心臓と血管の病気を指し、日本では心不全患者が130万人、弁膜症患者が200万人、虚血性心疾患患者が80万人、不整脈患者が80万人以上存在するとのこと。特に心不全は「心不全パンデミック」と呼ばれるほど増加しており、高齢化社会の日本では今後さらに増加すると予測されているそうです。
心不全は5年生存率が55.8%と、多くのがんよりも予後が悪い深刻な疾患なんだとか。症状としては、階段や坂道を上る際の息切れ、寝ている時の苦しさ、足のむくみなどがあり、特に重要なのは、これらの症状を「年のせい」と片付けず、最近の変化に注目することなんだとか。
また心不全は予防できる病気で、良い生活習慣(禁煙、適度な運動、塩分制限、適量の飲酒)を身につけることが重要。
また高血圧や糖尿病などの基礎疾患の管理も必要。心不全になってしまった場合でも、生活習慣の改善や適切な薬物療法により、再発を防ぐことが可能なんだそうです。
循環器病は心臓と血管の病気を指し、日本では心不全患者が130万人、弁膜症患者が200万人、虚血性心疾患患者が80万人、不整脈患者が80万人以上存在するとのこと。特に心不全は「心不全パンデミック」と呼ばれるほど増加しており、高齢化社会の日本では今後さらに増加すると予測されているそうです。
心不全は5年生存率が55.8%と、多くのがんよりも予後が悪い深刻な疾患なんだとか。症状としては、階段や坂道を上る際の息切れ、寝ている時の苦しさ、足のむくみなどがあり、特に重要なのは、これらの症状を「年のせい」と片付けず、最近の変化に注目することなんだとか。
また心不全は予防できる病気で、良い生活習慣(禁煙、適度な運動、塩分制限、適量の飲酒)を身につけることが重要。
また高血圧や糖尿病などの基礎疾患の管理も必要。心不全になってしまった場合でも、生活習慣の改善や適切な薬物療法により、再発を防ぐことが可能なんだそうです。

小室先生はAIやデジタル技術の活用についても説明し、例えば、心エコー検査は技術の進歩により、3D画像の取得や自動診断が可能に。
また、心電図検査においても、AIが1200万通りのパターンを分析し、心臓の機能低下や弁膜症の可能性を示唆することができるようになっていると解説。
さらに、スマートウォッチやスペクトルカメラなどのデバイスを通じて、日常生活のデータを収集し、AIが分析することで、個人に合わせた健康管理や早期警告が可能になると予測されているそうです。
イノベーションを通じて新しい診断法や治療法を開発していくことも大切だと講演を締めくくりました。
また、心電図検査においても、AIが1200万通りのパターンを分析し、心臓の機能低下や弁膜症の可能性を示唆することができるようになっていると解説。
さらに、スマートウォッチやスペクトルカメラなどのデバイスを通じて、日常生活のデータを収集し、AIが分析することで、個人に合わせた健康管理や早期警告が可能になると予測されているそうです。
イノベーションを通じて新しい診断法や治療法を開発していくことも大切だと講演を締めくくりました。
AIとの共存で心不全医療がさらに良いものに!

後半は小室先生に加え、聖マリアンナ医科大学薬理学主任教授の木田圭亮先生、順天堂大学循環器内科データサイエンスコース特任准教授の鍵山暢之先生、ゲストとして俳優・フィギュアスケーターの本田望結さんが登場し、「見えない心臓の不調が“見える”未来へ〜AIと私たちが築く、やさしい医療~」と題したトークセッションが行われました。
まず、AIやウェアラブルデバイスなどのテクノロジーが循環器医療にどのように活用されているか、また将来どのように変わっていくかについて議論されました。
まず、AIやウェアラブルデバイスなどのテクノロジーが循環器医療にどのように活用されているか、また将来どのように変わっていくかについて議論されました。

木田先生は心不全の症状は気づきにくいという特徴があり、特に高齢者では「階段でちょっとした息切れ」などの症状が病気のサインであることに気づきにくい点を指摘。
また地域によっては専門医や検査施設へのアクセスが限られているという課題も挙げ、AIやテクノロジーが早期発見に役立つ可能性を強調しました。
また地域によっては専門医や検査施設へのアクセスが限られているという課題も挙げ、AIやテクノロジーが早期発見に役立つ可能性を強調しました。

鍵山先生はAIが客観的に過去のデータと比較して変化を検出できる点が強みであり、「人間だと自分の感覚が日々変化していって、年のせいかなと思ってしまう」のに対し、AIは客観的に判断できると説明しました。
さらに将来的にはウェアラブルデバイスとAIが連携し、個人の過去のデータ(体重、脈拍、歩行データなど)を参照して、その人に合わせたケアが可能になると述べました。しかし、全員がAIはあくまで医師のサポートツールであり、最終的な診断や治療方針の決定は医師が行うべきであるという点で一致。
小室先生は「AIに任せるのではなく、AIと共存する、友達にして、お互いに利用してうまく使っていくことが重要」と強調し、医師にしかできない役割として患者との対話や個々の生活背景を考慮した治療法の提供を挙げました。
本田さんも「AIとともに」という考え方が重要であり、AIにできることがあることで「お医者様にしかできないことにより時間をかけられる」という利点を指摘しました。
さらに将来的にはウェアラブルデバイスとAIが連携し、個人の過去のデータ(体重、脈拍、歩行データなど)を参照して、その人に合わせたケアが可能になると述べました。しかし、全員がAIはあくまで医師のサポートツールであり、最終的な診断や治療方針の決定は医師が行うべきであるという点で一致。
小室先生は「AIに任せるのではなく、AIと共存する、友達にして、お互いに利用してうまく使っていくことが重要」と強調し、医師にしかできない役割として患者との対話や個々の生活背景を考慮した治療法の提供を挙げました。
本田さんも「AIとともに」という考え方が重要であり、AIにできることがあることで「お医者様にしかできないことにより時間をかけられる」という利点を指摘しました。
心不全ゼロの未来のために今日からわたしたちができること

木田先生からは、8月10日が「健康ハートの日」であることが紹介され、心臓の健康に対する意識を高めるための取り組みやイベントについての説明がありました。
また鍵山先生からは、AIを活用した心エコー診断の研究について紹介があり、特に心アミロイドーシスという難病の早期発見にAIが役立つ可能性が示されました。
会場参加者を対象としたアンケートでは、体調の変化を感じた際の対応について質問があり、イベント前は「自分なりに対処する」という回答が多かったのに対し、イベント後は「医療機関に相談する」という回答が大幅に増加しました。
これは、心不全に関する知識と意識が高まった結果と考えられます。また、ウェアラブルデバイスによる健康チェックやAI診断については、「積極的に使いたい」「医師のサポートのもとなら使いたい」という肯定的な回答が多数を占めました。
また鍵山先生からは、AIを活用した心エコー診断の研究について紹介があり、特に心アミロイドーシスという難病の早期発見にAIが役立つ可能性が示されました。
会場参加者を対象としたアンケートでは、体調の変化を感じた際の対応について質問があり、イベント前は「自分なりに対処する」という回答が多かったのに対し、イベント後は「医療機関に相談する」という回答が大幅に増加しました。
これは、心不全に関する知識と意識が高まった結果と考えられます。また、ウェアラブルデバイスによる健康チェックやAI診断については、「積極的に使いたい」「医師のサポートのもとなら使いたい」という肯定的な回答が多数を占めました。

最後に先生方から参加者へのメッセージとして、木田先生は症状の変化に気づくことの重要性、鍵山先生は健康は自分自身から始まることを強調し、小室先生は心不全は怖い病気だが予防が可能であることを改めて強調しました。
本田さんは「知ることに年齢は関係ない」と述べ、学んだことを周囲に広めることの大切さを訴えました。心不全という病気について、理解を深めることができた今回の講座。
自分自身はもちろん、身近な人の健康を守るため、積極的な声かけや、AIやテクノロジーを取り入れたデバイスの活用をしてみてはいかがでしょうか。
本田さんは「知ることに年齢は関係ない」と述べ、学んだことを周囲に広めることの大切さを訴えました。心不全という病気について、理解を深めることができた今回の講座。
自分自身はもちろん、身近な人の健康を守るため、積極的な声かけや、AIやテクノロジーを取り入れたデバイスの活用をしてみてはいかがでしょうか。