角質ケア成分の新定番。「PHA」と「LHA」の賢い使い方

Beauty
お肌の悩みのなかでも、とくにケアが難しいのが「角質」です。

どうやって角質に対処すればいいのか困っている方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、角質ケアに関わる注目の成分「PHA(ポリヒドロキシ酸)」と「LHA(リポヒドロキシ酸)」について、あんしん漢方薬剤師の山形ゆかりさんに解説いただきます。

その肌悩み、角質ケアで変わるかも?

肌を気にする女性
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そもそも「角質」とは、「角質細胞」のことです。

肌は上から表皮、真皮、皮下組織という3層の構造になっており、その表皮の最上層にあるのが「角質層」です。

角質層は、約0.02mmと非常に薄い層ですが、水分の蒸発を防ぐ保湿機能や、外部の刺激から守るバリア機能など、重要な役割を持っています。

古い角質が残って角質が厚くなりすぎると、肌のターンオーバー(新陳代謝)に悪影響が出てしまい、肌のくすみやごわつきの原因になります。

不要な角質をスムーズに除去することで、細胞の新陳代謝を促し、肌を美しく生まれ変わらせることができるのです。

ただ、過度の角質ケアはバリア機能を損なう原因にも。

週に1~2回のケアがおすすめです。

注目の成分PHA・LHA、その違いって?

スキンケア用品
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角質ケアにとって重要なのが、「PHA(ポリヒドロキシ酸)」と「LHA(リポヒドロキシ酸)」という成分です。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

PHA(ポリヒドロキシ酸)

PHAは、保湿作用に優れ、肌の表面を乾燥から守る効果が期待できます。

PHAは刺激が少なく比較的マイルドで、LHAよりも分子が大きいため、肌の表面にとどまり、ゆっくりと角質に作用します。

敏感肌の人にも使いやすいのが特徴です。

LHA(リポヒドロキシ酸)

LHAは、抗炎症性、抗菌効果に優れています。

LHAはPHAよりも分子が小さく、脂溶性のため皮脂に馴染みやすい性質があります。

不要な角質にピンポイントで作用しやすく、健康的な細胞には影響を与えにくいため、炎症を起こしにくいのが特徴です。

成分で見るおすすめ角質ケアと選び方のポイント

ケアする女性
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たとえば、敏感肌や乾燥肌の場合には、肌への刺激が少ないPHAがおすすめです。

保湿しながら角質ケアができるため、肌のつっぱりが気になる方も安心して使用できます。

一方、毛穴や皮脂トラブルが多い方にはLHAがおすすめ。

PHAよりも毛穴への浸透力が高く、角質詰まりの改善やニキビ対策にも効果が期待できます。

肌の悩みには漢方薬もおすすめ

生薬
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PHA、LHAのように外からのアプローチだけでなく、からだの内側からケアする方法もあります。

そのひとつが漢方薬です。

漢方の基本理念は、偏ったからだのバランスを整え、体質から変えていくことで根本改善をめざすこと。

乱れた肌のターンオーバーを整えて、肌荒れしにくい肌へと変えていくことができます。

肌のターンオーバーを促すには、
「ホルモンバランスの乱れを整える」
「水分代謝を促して、老廃物を排出する」
「肌の新陳代謝をアップして紫外線ダメージを回復する」
といった働きが期待できる生薬を含む漢方薬を選びましょう。

<おすすめの漢方薬>

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

滞った血流を整え、からだに必要な栄養を行き渡らせ、シミやニキビなどに働きかけます。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

血流を改善し、水分代謝を促すことで、婦人科系機能を高めます。


漢方薬は、体質との相性が重要です。

適切な漢方薬を使用するには、医師や薬剤師にご自身のからだに合った漢方薬を提案してもらいましょう。

もっと気軽に漢方薬を使用したい場合は、オンライン漢方薬の「あんしん漢方」がおすすめ。

体質診断、漢方薬の提案、アフターフォローに至るまで、すべてネットで完結できます。

漢方のプロが責任を持って対応してくれる点が魅力です。

PHA、LHAを賢く使い分けよう

PHAとLHAは、角質ケアに最適な成分です。

PHAはマイルドで保湿作用があり、LHAは脂溶性で肌に馴染みやすく、高い抗炎症性・抗菌作用を持ちます。

体質や肌の状態に合わせて賢く使い分けながら、角質ケアを習慣にしていきましょう。

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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