【薬剤師解説】やっぱり超優秀!「腸内フローラ」が腸活に重要な理由

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美容や健康のために欠かせない「腸活」。

その鍵となるのが、「腸内フローラ」です。

腸内環境を整えるためには、腸内フローラの仕組みを理解し、正しい腸活を行うことが大切。


今回は、腸内フローラの基本情報や、腸内のバランスの重要性など、腸活に役立つ情報をあんしん漢方薬剤師の中田早苗さんに解説いただきます。

腸内フローラとは

ヨーグルト
出典:Unsplash


腸内には、多種多様な細菌が生息していて、その数は約1,000種、100兆個以上にも及びます。

この細菌の集合体を「腸内フローラ」、もしくは「腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)」といいます。

さまざまな腸内細菌がまるで花畑のように密集していることから、「フローラ(花畑)」と名づけられました。


腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つの菌に分けられます。

代表的な菌類は以下の通りです。

<善玉菌>

  • ビフィズス菌
  • 乳酸菌

<悪玉菌>

  • ウェルシュ菌
  • ブドウ球菌
  • 大腸菌(有毒株)

<日和見菌>

  • バクテロイデス
  • 大腸菌(無毒株)
  • 連鎖球菌
善玉菌は消化吸収をサポートし、免疫力の向上や、老化予防などの働きを持ちます。

一方、悪玉菌は有毒物質やガスを作り出し、便秘や下痢の原因になります。


日和見菌は普段は中立的な立場にいる菌で、腸内環境の変化に応じて、優勢な菌の側につく菌です。

からだが弱ると悪玉菌側について悪玉菌のような働きをします。

腸内はバランスが重要!

腸内細菌叢
出典:Pixabay


腸内細菌は、バランスが非常に重要で、単に善玉菌が多ければいいというわけではありません。

腸内環境を健康に保つには、善玉菌、悪玉菌、日和見菌がそれぞれ適切なバランスで存在することが重要です。


腸内細菌の理想的なバランスは、「善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割」の状態といわれています。

この状態を維持することで、消化吸収や免疫機能が適切に働きます。


そして、腸活は、腸内環境を整え、善玉菌を増やして優位にし、悪玉菌の増殖を抑えることが目的です。


発酵食品や食物繊維、オリゴ糖を積極的に摂取し腸内の善玉菌を増やしたり、適度な運動習慣で腸の蠕動運動を促進したり、良質な睡眠を確保して自律神経を安定させたりすることも、腸内環境を健全に保つうえで重要なポイントです。


生活習慣を整え、正しい腸活を行っていきましょう。

腸活には漢方薬もおすすめ

生薬
出典:Unsplash


腸活には漢方薬の使用もおすすめです。

漢方は、からだと心のバランスを整え、体質から変えていくことで根本からの改善をめざすので、腸内の環境を整えることにも向いています。


漢方薬は植物や鉱物といった、自然由来の生薬からできていて、一般的に西洋薬よりも副作用リスクが低いといわれています。


また、毎日飲むだけで済むので、生活習慣を大幅に見直すよりも簡単で、忙しい日常にもとり入れやすく、気軽に続けやすい部分も大きなメリットです。


腸活には、
「腸の働きを正常化させる」
「自律神経を整えて、ストレスによる腸内環境の悪化を防ぐ」
といった働きを持つ生薬を含む漢方薬を選びましょう。

<腸活におすすめの漢方薬>

大建中湯(だいけんちゅうとう)

おなかを温めて腸の働きを活発化します。

半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう)

胃腸の働きを整えて炎症をとり除き、吐き気や胸やけなど胃腸の不調を和らげます。
漢方薬は、体質との相性も重要です。

体質と合っていない漢方薬を使用しても、期待した効果が得られないどころか、副作用が起こる場合もあります。

漢方に精通した医師や薬剤師に、ご自身のからだに合った漢方薬を提案してもらいましょう。


最近は、「あんしん漢方」というオンライン漢方薬サービスも注目を集めています。

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腸内フローラを整えて正しい腸活を!

腸内フローラとは、多種多様な腸内細菌が、まるで花畑のように広がっている状態のことを指します。

腸内細菌の理想的なバランスは、「善玉菌2割、悪玉菌1割、日和見菌7割」とされており、このバランスを維持することが、健康的な腸内環境につながります。


腸内環境を意識しながら、食事の改善、適度な運動、質のよい睡眠を心がけ、腸内フローラを整えましょう。

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師
中田 早苗(なかだ さなえ)

デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。
病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。
症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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